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窗前的你

堆積する記憶

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堆積する記憶


目が覚めるまでの朝の
いつもの屈伸運動をしていたら
地べたがだんだん近くなって
落葉のにおいに溺れそうになった。

ゆうべの夢よりももっと
遠いところから満ちてくる
いくつもの夜と朝の
曖昧なにおいが懐かしい
確かめようとして
なかなか確かめられない
風のようになって
水のようになって
漂っていた
見つめることと
触れることが生きることだった
幼い記憶のはじまり
土をたべる
生き物のにおいを嗅いだ
それは秋だったか
冬だったか。

堆積する記憶が土にふれて
枯れた落葉がふとそよぐ
そのかすかな吐息を耳にうけて
きょうもまた
見つめて触れて生きるために
ぼくは大きく息を吸った。
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